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春日太一さんが語る 時代劇ブロマンスに見る「愛」の本質

9月もお越しいただき
ありがとうございます


8月21日放送の
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」より
時代劇研究科
春日太一さんがゲストの
「決闘シーンはラブシーンなのか!?」
という特集を耳にし
これはアースフルネス的に
とても大事なことが
述べられていると
確信に至ったので
取り上げさせていただきました




みなさんは
「ブロマンス」
という概念を
ご存じでしょうか




ブロマンスとは
一般的な
ホモソーシャルの意味と

性的関係ではない
かと言って
単なる「友情」の枠では
おさまりきらない
「恋愛的友情」とも言える
男同士の
近しい関係性のことを
示した言葉です

今回の記事は
後者の意味での
ブロマンス
ですね




春日さんは
チャンバラ時代劇の
白眉(はくび)となるものが
どちらかは死に
どちらかは生き残る
極限状態のなかの
一対一という
決闘シーンにこそあって
これはもはや
「セックス」以外の
なにものでもない

そう豪語するのですが



ぼくは
ラジオを聞いていて
思わず
「だよね」と
うなずかずには
いられませんでした

春日さんは
「セックス」という
人間の生理的欲求から
アースフルに
ズームアウトしてみせ
一見すると
セックスとは
関係がなさそうに見える
「決闘シーン」
という概念を
必然的に
結びつけているのです




では
どうして
生死をわかつ
刀での斬りあいが
セックスたりえるのか




それはというと
決闘する
目の前の相手だけが
自分のすべてを
受け止め
自分の最期をも
見届けてくれる
存在だから

見ることができます




ひたむきに
剣の道を
生きてきた
剣以外に
誇れるものがないような
自分の
最大限の力を
一滴残らず
しぼりだしてくれる相手
というのは
「最高クラスの承認」であり
同時に
相手にとっては
「最高クラスの受容」なわけです



これはもはや
「愛」としか
言いようのない
何かです




男女の関係性を
描いた作品の多くには
どうしてもそこに
「肉感的セックスの予兆」
介在することになりますが




DT卒業OB
もしくは
VG卒業OGの方なら
ご存知のとおり
いい肉感的セックスは
同時にそこに
「精神的なまぐわい」
必要不可欠で
その部分が
希薄であれば
希薄であるほどに
えもいわれぬ
むなしさ
だけが残ります





なぜなら
言うまでもなく
ぼくたち人間は
こころと
カラダとで
生きる存在
です
よって
肉体的性衝動だけが
先行した
精神がともなっていない
セックスは
「肉体の自動運転」のままに
させられた感

ばかりが残って
とてもむなしいのです




ブロマンス作品は
そんな
肉体的性衝動が
介在しない
がゆえに
ダイレクトに
愛(精神的な交わり)へと
飛躍する力

宿しています




「遺品整理士」横尾将臣に見るアースフルネス
の記事でもご紹介した
映画「AKIRA」のラスト
主人公の金田
幼なじみの鉄男とが
殺し合いの
対決をするシーンにおいて
自らのサイキックエナジーを
コントロールできなくなった鉄男が
思いがけず
「カネダー!逃げろー!」と
叫ぶシーンは
まさに
「愛」への飛躍でした
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出典:www.popoptiq.com



映画「ヒート」において
凄腕刑事の
アル・パチーノ
因縁のライバルである
プロの現金強奪犯
ロバート・デ・ニーロとが
対決し
アル・パチーノの
銃弾に沈み
意識を失ってゆく
ロバート・デ・ニーロが
差し出した
その手を
思いがけず
握り返してしまう
アルパチーノの行動は
「愛」への飛躍でした
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出典:www.usatoday.com




映画「ブレードランナー」において
人造人間ロイ・バッティ
自分の命を狙う
主人公(ハリソン・フォード)
もう一手で仕留められる
その瞬間に
高所から落下する
主人公の手を
思いがけず
掴んでしまうシーンもまた
「愛」への飛躍でした
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出典:medium.com



このようにして
いつだって
愛は
「思いがけず」という
人知を超えた
想定外の領域から
この二元世界に
流れ込んできます





愛が
グーグルアースの範疇で
計り知れるような
そんな陳腐な
想定内のものなら──

「愛」にふれ
あるいは
「愛」にふれられて
ひとすじの涙を
流すことなんて
きっと誰もが
するはずもない
のです




今日も
ありがとうございました





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出典:touch.oldiessound.com
ラジオでの
春日さんいち押しの
時代劇決闘シーンは
黒澤明監督の
「椿三十郎」
でした
ぼくも20代のころに見てますが
最高にクールです






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