2018/08/27
ラッパーKREVAの「ノリ」と「鳴り」に見るアースフルネス
本日は
先月の放送ですが
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」に
出演された
KICK THE CAN CREWのメンバー
ラッパーのKREVAさんのお話が
あまりに素晴らしかったので
どうしても
記事にしたかったのですが

専門的かつ
濃密な内容だったので
取りかかるタイミングがつかめず
先送りにしてしまっていました
日本が誇る
音響メーカー
AKAI(アカイ)の
「MPC3000」
「MPC4000」の
ふたつの楽器を
KREVAさんが
準備してくれたのですが

出典:ja.audiofanzine.com

出典:ja.audiofanzine.com
このふたつの楽器が
どういう楽器なのかというと
ヒップホップと縄文とアイヌ、そしてアースフルネス 後編
の記事でも
ご紹介した
「サンプリング(録音)」機能が
備わっていることと
それら
様々なサンプル音を
4×4の配列になった
ボタンのところに(上記画像参照)
それぞれ設定して
パーカッションのように
鳴らすことができる
「ドラムマシン」機能
(4×4の配列になったいきさつに
スティービー・ワンダーが
関わっていた話も
エキサイティングでした)
そして
楽器を
扱う人からの
「指示系統(指示通りの自動演奏)」を
受け持つ
「シーケンサー」機能と
呼ばれる
本来はバラバラだった
三つの機能が
ひとつになったもの
それがこのMPCシリーズ
ということなんですね
ではこの
3000と
4000の
何が違うのか?
実はこの
3000までが
ロジャー・リンという創始者が
制作にたずさわったもので
4000からは
そうではないのだそうで
ブラックミュージックにたずさわる
玄人(海外アーティストも含め)のほとんどが
「3000までの
MPCのほうが
ノリがいい」
「3000こそが
キングだ」と
断言して
ゆずらないのだそうです
4000以降のほうが
音もいいし
操作性もいいし
スペックも進化している
にもかかわらず
です
(KREVAさんも
おっしゃってましたが
「スティーブ・ジョブス存命までの
アップル製品こそが
アップルだ!」
という話に
ちょっと似てますよね笑)
ですが
KREVAさんは
上記の玄人話が
真実であり
「3000と4000の
その違いの妙味にこそ
ホンモノのグルーヴを
求めてやまない
玄人を納得させる
音楽の本質が隠れている」
という仮説を
提示しに来たわけです
KREVAさんは
その「妙味」の部分の
キーワードとして
「ノリ」と「鳴り」の
ふたつのポイントを
ピックアップします
それにしても
「ノリ」と「鳴り」って──
無機的な存在である
機械が持っている
「ノリ」「鳴り」とは
いったい
どういうことなのでしょうか
KREVAさんは
3000と4000の
その違いを
数値化することに
成功したことを
この場で公表します
すると
驚くべき結果が
そこには
証明されていたんですね
4000や
上位機種であればあるほど
帳尻合わせをしながら
精確なリズムを
刻んでいるのに対し
スペックが劣る
3000は
精確さを欠きながら
玄人にしか
聞き取れない
リズムの遅れ(ずれ)を
保ちつつ
微細に前後する
独自のゆらぎ(ノリ)を
生み出していることが
視覚的に
確認できたわけです
さらに
それぞれの楽器の
実演では
「鳴り」に関しての
差異が
聴こえてくることになります
4000のほうが
一個一個の音が
整理されていて
クリアなのに対して
スペックが劣る
3000のほうは
音の密集感があり
人肌感や
強さ
太さのようなものがある
ということが
判明するんですね
決して
精確ではない
漂白されきっていない
「いびつさ」や
「計算外」にこそ
音楽を極めんとする人々の
求めるものがあり
あたたかさがあり
大切なものがある
というのは
なんだか──
「人生」の妙味
そのものを
聞かされている
そんな感じがして
ちょっぴりじんとしましたね
人生
思いどおりにいかないこと
ばかりだし
スマートにはいかないこと
ばかりですが
そういう
グルービーな
浮き沈みのゆらぎをたずさえた
不完全な人生(音楽)をこそ
人間の耳が
求めてしまうのであるなら──
音楽はきっと
いつだって
ぼくら
いびつな人間たちの
一番の理解者に
ちがいないのです
今日も
ありがとうございました
先日の木村拓哉さんと同じく
KREVAさんもまた
無二の「存在感」ですね

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先月の放送ですが
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」に
出演された
KICK THE CAN CREWのメンバー
ラッパーのKREVAさんのお話が
あまりに素晴らしかったので
どうしても
記事にしたかったのですが

専門的かつ
濃密な内容だったので
取りかかるタイミングがつかめず
先送りにしてしまっていました
日本が誇る
音響メーカー
AKAI(アカイ)の
「MPC3000」
「MPC4000」の
ふたつの楽器を
KREVAさんが
準備してくれたのですが

出典:ja.audiofanzine.com

出典:ja.audiofanzine.com
このふたつの楽器が
どういう楽器なのかというと
ヒップホップと縄文とアイヌ、そしてアースフルネス 後編
の記事でも
ご紹介した
「サンプリング(録音)」機能が
備わっていることと
それら
様々なサンプル音を
4×4の配列になった
ボタンのところに(上記画像参照)
それぞれ設定して
パーカッションのように
鳴らすことができる
「ドラムマシン」機能
(4×4の配列になったいきさつに
スティービー・ワンダーが
関わっていた話も
エキサイティングでした)
そして
楽器を
扱う人からの
「指示系統(指示通りの自動演奏)」を
受け持つ
「シーケンサー」機能と
呼ばれる
本来はバラバラだった
三つの機能が
ひとつになったもの
それがこのMPCシリーズ
ということなんですね
ではこの
3000と
4000の
何が違うのか?
実はこの
3000までが
ロジャー・リンという創始者が
制作にたずさわったもので
4000からは
そうではないのだそうで
ブラックミュージックにたずさわる
玄人(海外アーティストも含め)のほとんどが
「3000までの
MPCのほうが
ノリがいい」
「3000こそが
キングだ」と
断言して
ゆずらないのだそうです
4000以降のほうが
音もいいし
操作性もいいし
スペックも進化している
にもかかわらず
です
(KREVAさんも
おっしゃってましたが
「スティーブ・ジョブス存命までの
アップル製品こそが
アップルだ!」
という話に
ちょっと似てますよね笑)
ですが
KREVAさんは
上記の玄人話が
真実であり
「3000と4000の
その違いの妙味にこそ
ホンモノのグルーヴを
求めてやまない
玄人を納得させる
音楽の本質が隠れている」
という仮説を
提示しに来たわけです
KREVAさんは
その「妙味」の部分の
キーワードとして
「ノリ」と「鳴り」の
ふたつのポイントを
ピックアップします
それにしても
「ノリ」と「鳴り」って──
無機的な存在である
機械が持っている
「ノリ」「鳴り」とは
いったい
どういうことなのでしょうか
KREVAさんは
3000と4000の
その違いを
数値化することに
成功したことを
この場で公表します
すると
驚くべき結果が
そこには
証明されていたんですね
4000や
上位機種であればあるほど
帳尻合わせをしながら
精確なリズムを
刻んでいるのに対し
スペックが劣る
3000は
精確さを欠きながら
玄人にしか
聞き取れない
リズムの遅れ(ずれ)を
保ちつつ
微細に前後する
独自のゆらぎ(ノリ)を
生み出していることが
視覚的に
確認できたわけです
さらに
それぞれの楽器の
実演では
「鳴り」に関しての
差異が
聴こえてくることになります
4000のほうが
一個一個の音が
整理されていて
クリアなのに対して
スペックが劣る
3000のほうは
音の密集感があり
人肌感や
強さ
太さのようなものがある
ということが
判明するんですね
決して
精確ではない
漂白されきっていない
「いびつさ」や
「計算外」にこそ
音楽を極めんとする人々の
求めるものがあり
あたたかさがあり
大切なものがある
というのは
なんだか──
「人生」の妙味
そのものを
聞かされている
そんな感じがして
ちょっぴりじんとしましたね
人生
思いどおりにいかないこと
ばかりだし
スマートにはいかないこと
ばかりですが
そういう
グルービーな
浮き沈みのゆらぎをたずさえた
不完全な人生(音楽)をこそ
人間の耳が
求めてしまうのであるなら──
音楽はきっと
いつだって
ぼくら
いびつな人間たちの
一番の理解者に
ちがいないのです
今日も
ありがとうございました
先日の木村拓哉さんと同じく
KREVAさんもまた
無二の「存在感」ですね
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