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「すべてのみえるものは、みえないものにさわっている」染織家・志村ふくみ

本当のものは、
みえるものの奥にあって、
物や形にとどめておくことの出来ない領域のもの、
海や空の青さもまた
そういう聖域のものなのでしょう。

この地球上に
最も広大な領域を占める青と緑を
直接に染め出すことが出来ないとしたら、
自然のどこに、
その色を染め出すことの出来るものが
ひそんでいるのでしょう。




染織家であり
随筆家でもある
人間国宝
志村ふくみさんの著作
「色と糸と織と」から
ひかせていただいた言葉です
志村ふくみの肖像写真_convert_20181114133113
出典:fr.wikipedia.org





ぼくも一時期
白や淡色の洋服を
安価で見つけてきては
ダイロン染料で
タイダイ染めにしたり
ムラ染めにしたりしながら
遊んでいた時期がありましたが
採集した草木だけでの
染め物は
まだ未体験ですね




ところで
最初にご紹介した
志村さんの言葉
志村さんが
何を言わんと
しているのかと言えば──




「0」の世界です




そして
映画「君の名は。」に見る「常世(とこよ)」と「現世(うつしよ)」
記事でいうところの
「常世(とこよ)」「隠世(かくりよ)」
領域のことです




さらには
イエスとパウロの言葉に垣間見る「自己愛」の真実
の記事における
「自己愛」の
領域
とも
言うことができます





すべてのみえるものは、
みえないものにさわっている。

きこえるものは、
きこえないものにさわっている。

感じられるものは、
感じられないものにさわっている。

おそらく、
考えられるものは、
考えられないものにさわっているだろう。





上記の詩は
志村さんが
共鳴することを
禁じ得なかったという
18世紀のドイツを生きた
ノヴァーリスという
詩人の言葉を
志村さんが
引用したものですが




厳密には
ノヴァーリスの原語を
渡辺格司(わたなべかくじ)という
ドイツ文学者が
日本語に訳し
渡辺格司の訳を
大岡信(おおおかまこと)という
詩人が再解釈し
それを志村さんがまた
再解釈したものです




たましいに
ふれるような
共鳴のいとなみは
ノヴァーリスと
志村さんと
渡辺格司さんと
大岡信さんと
ぼくと
読んでくださった
みなさんとが

この記事の中で
時空を超えて
ふれあったように──




ぼくたちは
みえないもの
きこえないもの
感じられないもの
考えられないものを
巡りながら
ずっとずっと
人と人とを
繋いできましたし
これから先も
繋がりの連鎖が
終焉を迎えることは
誰にとっても
心配無用のようです




というよりも
最初から
最後まで
つながりっぱなし




時間も空間も
主観も客観も
超えた領域の中で
ぼくたちは
いつだって
肉体よりも
近いところで
ふれあっています





今日も
ありがとうございました





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