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「マイペースにこそ自由は開かれる」 からくり人形師・九代目玉屋庄兵衛

本日もお越しいただき
ありがとうございます




12月10日放送の
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」を見ました




密着取材の相手は
江戸時代中期の大名
徳川宗春が見い出した
生没年不明の
人物から始まった
280年の伝統を受け継ぐ
からくり人形師の
九代目
玉屋庄兵衛
さんです
tamayashoubee.jpg
出典:robi-deagos.blogspot.com



「絶対マイペースでいかなきゃ
自由に生きるべきです」

くりかえし
マイペースの重要性を
視聴者に対し
そして自分自身に対し
訴えかける
庄兵衛さんなのですが




低賃金に加え
低社会保障
ゆっくりと
子育てに専念することもできない
夫婦共働きが多い
世知辛い時代にあって
人間誰しも
マイペースを貫きとおすことなど
容易に
できるものではありません




ぼくが日々綴る
俯瞰した視点と
柔軟性が求められる
このブログも
仕事や子育てに
追われる日々を過ごし
満足な睡眠時間も得られない
精神の
鎮まりのときを持てないような方には
なかなか届くものではないと
発信者としても
自覚するところでもあります




なのですが
そんなときだからこそ
やはり
正気を失わないためにも
自分を見失わないためにも
可能な範囲で
「マイペース」を意識しながら
一個一個の石畳を
確実に踏み歩くように
生きることは
豊かな人生を歩むうえで
大切な要素
だと
ぼくは思います




前回の記事
「唄うべき歌は今なお唄い続けている」
アリとキリギリス

に引き続き
「納得」が
のちのその人の人生を支える

とは
「ちゃんと自分という人間でいられる場所」
乳腺外科医・明石定子

の記事における
明石医師の言葉ですが




マイペースを
意識しながら
生きることは
「納得の石畳」を
一個一個
丁寧に歩むこと

ほかなりません




七代目の父が亡くなり
八代目を継いだ
天才肌の
兄である正夫さんは
コンピューターと融合した
からくり人形を
制作するなど
新しい時代を
切りひらこうとしていた
道なき道の
開拓者でしたが

その正夫さんもまた
癌でこの世を去り




九代目として
玉屋の看板を背負うことになった
庄兵衛さんは
華もなければ
奇抜さもない

辛辣な言葉を
浴びせられ

先代についていた
弟子たちが
工房を去ってゆくなか

江戸からくりの最高峰
弓曳童子(ゆみひきどうじ)
復元不可能な状態で
発見されるのですが




庄兵衛さんは
持ち主のもとへ
何度も通い
壊れてしまっている
複雑奇妙なからくりを
緻密に
根気強く読み解き
復元させることに
全身全霊をそそぎます




そのときの
庄兵衛さんに
「先代を超えなければ」という
気負いはなく
むしろ
「(そういうものは)捨てた」
そう言います



庄兵衛さんは
「マイペース」の
外側
を歩くのではなく
あくまで
「納得の石畳」をのみ
歩くことを
選んだ
わけです




弓曳童子を復元させ
辛辣な雑音を
一蹴した
庄兵衛さんは
冒頭に
「絶対マイペースでいかなきゃ
自由に生きるべきです」

そう言いました
blogger-image-1353076042_convert_20181218205915.jpg
出典:robi-deagos.blogspot.com





定められた石畳の
その一本道を
納得しながら
歩き続けることが
なぜに自由なのか?




自由とは
制限がないところにこそ
あるものではないのか?




実は
そうではないのです




この「2」の世界において
自由は
不自由の対比の中にしか
見つけることができません





自分にできないことと
向き合うことをせず
できないことまでも
せしめようとし
それが得られずに
他人に八つ当たりし
二重に
自分を苦しめることが
果たして本当に
自由と言えるでしょうか?





「納得の石畳」を歩くことは
自分にできることと
できないこと
必要なものと
必要でないものを
丁寧に見極めながら
「足るを知る」

その作業に
ほかなりません




実はこの
「足るを知る」
老子「道徳経」33章のなかの
言葉の一部ですが
原文には
もうちょい続きがあります



「知足者富」



「足るを知る者こそ
富める」





自分にできること
必要となるものが
はっきりと見えている
石畳の一本道は
多少の不自由に
煩わされることのない
真なる自由と
豊かさへの
いちばんの近道です





今日も
ありがとうございました



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「唄うべき歌は今なお唄い続けている」アリとキリギリス

本日もお越しいただき
ありがとうございます




アリとキリギリスと言えば
働くこともせず
遊んだり昼寝をしたり
唄ってばかりいながら
あたたかい季節を過ごした
キリギリスに対し

せっせと働き続け
寒い季節に向け
食料を備蓄することに
毎日を費やす
アリがいて

冬になって
食べるものがなくなり
飢えたキリギリスが
アリのもとを訪ねる
という物語ですが
natsume-isoppu-ari_convert_20181217122432.jpg
出典:www.geocities.jp





アリとキリギリスの物語は
もっと暖気に生きてみませんか?という
最近お見かけした
志が高く
濃密な文量と内容で
理性的なスタイルの
素敵な精神世界ブログによると
古代ギリシャの寓話作家
アイソーポス
という人物が
その始まりのようです
320px-Velázquez_-_Esopo_(Museo_del_Prado,_1639-41)
出典:ja.wikipedia.org




元来は
アリとセミの
物語
だったものが
セミがいない
ヨーロッパ北部などで
物語が伝えられる際に
セミとキリギリスとが
バトンタッチされたようですね




寓話集はのちに
キリスト教の学者たちに
翻訳され
キリスト教の宗教観に沿った
教訓や道徳的な意味での物語
として
ヨーロッパ中に
広まっていったそうなんですね




そうして
渡来した宣教師によって
日本にまで
伝来し
江戸時代には
日本昔話風の
アレンジがほどこされ
明治期には
英語版が和訳されたり
教育勅語発布から
敗戦まで
道徳教育の教科書として
浸透していった
その結末が

訪ねてきたキリギリスを
不憫に思ったアリが
食料を分け与える
という
直球ど真ん中な
道徳的結末
なのですが





本来の結末は
「夏のあいだは
ずっと歌っていたのだから
冬のあいだは
踊っていればいい」

アリがキリギリスを
無下にし
キリギリスは餓死する
というものだったそうです──




そして
死の間際
キリギリスが遺した言葉が
こうでした

「唄うべき歌は
唄いつくした
私の亡骸を食べ
君は生きのびればいい」





ぼくは
キリギリスのこの発言に
「死」への恐れ
感じさせない
「1」もしくは
「0」の世界のビジョン
禁じ得ません




「納得」が
のちのその人の人生を支える

とは
「ちゃんと自分という人間でいられる場所」
乳腺外科医・明石定子

の記事における
明石医師の言葉ですが




生とは何か
死とは何か

という
体感的な
納得を得た
その人は
いつこの身が滅びても
悔いはないし
「死」を恐れることもない

という心的状態に
必然的に導かれ
それを支えに
生きることになるからです




ぼくもまた
かっこつけるわけではありませんが
「唄うべき歌は唄った」
と思う
そんな一人です



ここでいう
「唄うべき歌は唄った」とは
「この先
やるべきことは
何もないし
ただただ
死を待つのみ」

ということを
意味しません




いつなんどき
心肺停止のときを
迎えようとも
それが
「たられば」なき
最善の
自分の物語であることを
骨身で
理解したからこその
「唄うべき歌は唄った」
もしくは
「唄うべき歌は
今なお唄い続けている」
という
毎日が
「始まりと終わりが
同時進行する形の
現在進行形」
なのです





そうは言っても
「痛み」に対する
恐怖はありますし
「苦しみ」に対する
恐怖もまた
ないわけではありません

それがないケースが
いち人間にあるとすれば
薬物的な作用か
火事場のクソ力のような
危機回避のための
一時的な
フルスロットル作用の瞬間だけ
と言えるかもしれません



あくまで
「自己(友資)の消滅」という
意味においてのみ
恐れがない
のです




ぼくは
こうしたビジョンを
体得する気づきを経て
「生きる」ということが
とても楽になりました

その気づきによって
想定外の
新たな重荷を
背負うことにもなりましたが

その荷物は
宙に浮きすぎて
放っておけば
風船のように
どこまでも上昇してしまう
地に着かない足を
地にとどめておくための
最低限の
重り
のようなもの


それ以前の
押しつぶされそうなほどの
心的状態に
比べたなら
とても自由で
とても軽やかな
晴れ晴れした
心もちです





アリが
生きながらえるために
そのために必要なものを
蓄えることを
ひたすらに続ける
一生を送るように

人間は
「死」への恐怖から
「死」への納得が
得られないがために
未来や老後の
不安や恐怖心で
いっぱいになってしまう
生きもの
でもあります





かと言ってぼくは
アリをバカにすることは
決してできませんし
キリギリスが
優れているとも
特に思いません

キリギリスに
食べ物を分け与えなかった
こころない行動も
キリギリスのような
「今に生きる」というビジョンを
持たないアリですから
アリにはアリの人生観(虫生観?)があり
それもある意味では
仕方がないことです




自分のために
子供たちのために
来たる未来に備え
地道にコツコツと
うんざりするような
退屈で似通った日々を
耐え忍び
積み上げていくことも
ときには
大切なこと
だからです




キリギリスのように
死をも恐れず
自由に
今この
ありのままの瞬間に
身を投じ
味わい
生と向き合い

アリのように
過去に学び
未来に備え
堅実に
小さな歩幅でも
それを積み重ねながら
生と向き合う




このどちらもを
おのおの
できうる範囲で
大切に生きることこそが
アースフルネスライフへの
道しるべ
であると
そんな気がしてなりません




今日も
ありがとうございました






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